地域貢献から生まれる、近隣住民との結びつきと対話ができる近い関係

blog-4-1写真左:川山さん、右:原さん 取材はオンラインで実施

千葉県千葉市若葉区に本社を構える山鈴運輸株式会社。本社建物の道を挟んで向かい側には、大型トラックが頻繁に出入りする駐車場があり、周囲を見渡すと、住宅団地や集合住宅が隣接している。

今回お話を伺ったのは、山鈴運輸の近隣に暮らす川山明雄さん76歳と原信男さん75歳。お二人ともここに暮らして約30年。普段から宍倉社長とはゴルフ仲間だという。

地域への貢献を大切に歩んできた会社のこれまでについて、近隣住民の立場から、その繋がりや印象などをお伺いした。

トラックアイコン騒音、埃、振動。会社に対して苦言を呈したことも。


ーお二人とも、山鈴運輸のご近所にお住まいとのことですが、簡単に自己紹介からお願いできますでしょうか?
川山:山鈴運輸さんの隣に住んでおります川山です。出身は浜松ですが、こちらに住むようになってかれこれ30年以上になります。娘が中学校の時に引っ越してきたんですが、それからしばらくして、山鈴運輸さんがこちらに本社を建てられました。

原:原と申します。私は、山鈴運輸さんを挟んで川山さんの家とは反対側に住んでおります。北海道の出身でして、仕事が関東でしたのでこちらに家を建てました。川山さんより5年程後に引っ越してきたんですが、その頃にはすでに山鈴運輸さんがありましたね。

ー現役の頃はどんなお仕事をされていたんでしょうか?
川山:住設関連の資材を、工務店に営業販売していました。

原:私は大学を卒業してからいわゆるサラリーマンとして定年まで勤め上げました。今は、好きなゴルフに触れられるということで、運動を兼ねてゴルフ場で清掃などのお手伝いをしています。

ー山鈴運輸さんと接点を持たれたのはいつ頃のことでしょうか?
川山:先代の髙橋社長の頃、千葉県トラック協会千葉支部のゴルフコンペに誘われたのが最初でしたね。

原:私も川山さんも、現役の頃からゴルフをやっていましたのでコンペに参加させていただきました。今でも川山さんや宍倉社長と一緒にコースを回ったりと、お付き合いは続いています。

ーそれまでは、山鈴運輸にどのような印象をお持ちだったんですか?
原:実は自宅の前が山鈴運輸さんの駐車場でして、以前は朝早くから大きなトラックが出入りする音で何度も起こされたものです。併せて、振動と埃。これには困りまして「どうにかならないのか!」と言いに行ったこともあるんですよ。ゴルフコンペで知ったんですが、それを伝えた相手が髙橋社長でした。

川山:私は原さんとは違って、音など一才気にならなかったんです。というのも、朝は早く起きて、夜も早く寝るという生活でしたので(笑)。

トラックアイコンゴルフをきっかけに縮まった会社と近隣との距離


ーゴルフコンペからお付き合いが始まったということですが、いかがでしたか?
原:コンペに誘っていただいて、近隣に住む私たちとも接点を持とうとされているのかなと感じましたね。お互い話ができる関係を作ろうとされていたのかもしれませんね。

川山:一般的な運送会社だと思ってたんですが、コンペの席で、髙橋社長がトラック協会千葉支部の副支部長だと紹介されて、「立派な方だったんだ」と驚きましたよ。

ーその後、3代目である現在の宍倉社長が会社を継がれて、印象は変わりましたか?
川山:それまでは、近くにあるごく普通の「会社」という印象だったんですが、「ご近所」という親近感が湧きましたね。

原:私が一番驚いたのは、全く違う業界で働いていた宍倉社長が、好きだった仕事に区切りをつけて家業を継がれたことですね。先代の髙橋社長も、いろんな形で地域に配慮する方でしたが、あえて世代交代したということは、「新たな改革」をしてくれるんじゃないかと私の目には写りました。前職で、組織のことや従業員の働き方についても学ばれたでしょうし、それらは会社にとって、非常にプラスになることだと思いました。

ー実際に、どんな時に変化を実感しましたか?
原:トラックがいつ見てもきれいになった、というのが大きな変化でしたね。私が駐車場の前を通ると、社員さんが寒い冬でも素手で車を丁寧に洗っていて、すごいなと。仕事で使用する車は清潔にしないといけないという意識があるからだと思いますよ。大型車を何十台も抱えて、日本の経済を輸送の面から支えている立派な会社ですし、町内の者としても誇れる存在で、なにより心強いです。

ーそういう姿から、社員の仕事に対する意識が伝わってくるということですね。
原:そうなんですよ。コロナ禍の時にも本当に感心したんですが、社員の皆さんが率先してマスクを着けているんです。それは徹底していましたよ。運送会社なので、感染してしまうと物流もストップしてしまうわけで、仕事に対する責任感がないとできないことですよね。

しかも、会社の周囲は民家も多いので、積極的に予防をしている姿は住民の私たちの安心にも繋がりました。恐らく、宍倉社長がまず先頭に立って、社員さんに姿勢を示しているんだと思いますよ。いい会社です。

トラックアイコン山鈴運輸の今とこれからに思うこと


ー山鈴運輸とのエピソードがあれば教えてください。
川山:実は、宍倉社長と話をしていて最近分かったことなんですが、私の娘と宍倉社長が中学校の同級生だったらしいんです。しかも同じ陸上部だったようで。なんだかご縁を感じましたし、さらに距離が縮まったような気がしています。

ー以前困っていたトラックの騒音や振動、埃などは現在いかがですか?
川山:私はね、本当に無頓着なんですよ。ですので昔も今も困ったと感じることはないですね(笑)。

原:昔からみると、道路状況、車の性能、住宅事情、従業員の方の意識の変化で、大型車両の運行でも、騒音、振動は許容範囲になっていると思います。埃は意外と見過ごされておりますが、汚いイメージにつながるような気がします。どこの事業所でもあることですが。苦言に聞こえるかもしれませんが、気になることは伝えていかなければと思っております。

ー大切なことだと思います。近隣の方が要望を伝える。それに対して企業側も努力する。地域で共生していくからには、対話をすることが必要ですね。お二人から宍倉社長にお聞きしたいことはありますか?
原:宍倉社長に一つお聞きしたいことが。物流の仕事は、近年重要な仕事と考えられておりますが、見合った評価がされておりません。運転手さん不足など深刻化していますよね。それらにどのような対策・対処していく考えですか?

宍倉社長:ご質問ありがとうございます。当社も、年齢が高いベテラン社員が多くなってきて、私が最年少なんです。このままだと心配な状況ではあります。それほど規模が大きくない会社ですので、アピールすることもあまりないんですが、まずは先代から積み重ねてきたお客様や地域の方々との繋がりを言葉にする。それをホームページなどで発信して、共感してくださる方に入社していただきたいと思っています。

本当に会社に愛情を持っている社員ばかりなので、今は全員でできることを精一杯やっていく。また、それを続けていくだけです。これらが当社の素晴らしさだと自負していますので、同じ価値観を持つ方が興味を持ってくださることを願っています。

ー最後に、山鈴運輸さんにぜひ伝えたいことがあればお願いします。
原:社員の皆さんが、会社から必要とされていると実感しながら、気持ちよく働くことがなによりも大切だと思いますね。ぜひそんな会社であり続けてほしいです。

川山:5年程前に、地域の方にということで、山鈴運輸さんが敷地を一部提供して大きなゴミの集積箱を寄贈してくださったんです。それまでカラスの被害も頻繁にありましたので、本当にありがたかったですね。今では1羽も見なくなりました。

それから雪が積もった時には会社のフォークリフトで雪かきをしてくれたりと、地域のために力を尽くしてくださっています。でも私が一番楽しいのは、原さんや宍倉社長とのゴルフ。これからもご一緒できれば嬉しいですね(笑)。

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